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麻しん(はしか)について

麻しん(はしか)について

※最新情報について(2018年6月12日 11:00 更新)
 愛知県内の患者発生数 : 26名 (愛知県衛生研究所 麻しん・風しん患者発生報告状況 より)

 

県民向け

○麻しんについて

 麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症で、空気感染、飛沫感染、接触感染によりヒトからヒトに感染が伝播する。その感染力は非常に強いと言われており、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われている。

※麻しんウイルスの空気中での生存期間は2時間以下と言われている。

 

○特徴

潜伏期は通常10~12日間であり、症状はカタル期(2~4日)には38℃前後の発熱、咳、鼻汁、くしゃみ、結膜充血、眼脂、羞明などであり、熱が下降した頃に頬粘膜にコプリック斑が出現する。発疹期(3~4日)には一度下降した発熱が再び高熱となり(39~40℃)、特有の発疹(小鮮紅色斑が暗紅色丘疹、それらが融合し網目状になる)が出現する。発疹は耳後部、頚部、顔、体幹、上肢、下肢の順に広がる。回復期(7~9日)には解熱し、発疹は消退し、色素沈着を残す。肺炎、中耳炎、クループ、脳炎を合併する場合がある。麻しんウイルスに感染後、数年から十数年以上経過してSSPE(亜急性硬化性全脳炎)を発症する場合がある。

なお、上記症状を十分満たさず、一部症状のみの麻しん(修飾麻しん)もみられることがある。これはワクチンによる免疫が低下してきた者に見られることが多い。

 

医師向け

○患者の対応

感染弱者の立場を考慮すると、まず電話対応し、保健所への連絡か感染症指定医療機関への連絡が望ましい。

疑い患者が来院された際には、医療機関に専用外来を設置する形態が望ましい。設置に当たっては、他の疾患の患者と接触しないよう入口等を分けるなど院内感染対策に十分に配慮する必要がある。感染対策が困難な場合は、施設外における発熱外来設営等を検討する。

 

○愛知県における発生状況

随時、愛知県や名古屋市のホームページ(下記URL)にて公開中。

・愛知県 「麻しん(はしか)の発生について」

http://www.pref.aichi.jp/soshiki/kenkotaisaku/0000013280.html

・名古屋市 「市内における麻しん(はしか)の発生状況」

http://www.city.nagoya.jp/kurashi/category/8-4-3-9-0-0-0-0-0-0.html

 

○行政への届出(第五類感染症)

ア 患者(確定例)

医師は、上記特徴を有する者を診察した結果、症状や所見から麻しんが疑われ、かつ、下記の届出に必要な要件を満たすと診断した場合には、感染症法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。

イ 感染症死亡者の死体

医師は、上記特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から麻しんが疑われ、かつ、下記の届出に必要な要件を満たすと診断した場合には、感染症法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。

 

○届出に必要な条件

ア 麻しん(検査診断例)

届出に必要な臨床症状の3つすべてを満たし、かつ、届出に必要な病原体診断のいずれかを満たすもの。

イ 麻しん(臨床診断例)

届出に必要な臨床症状の3つすべてを満たすもの。

ウ 修飾麻しん(検査診断例)

届出に必要な臨床症状の1つ以上を満たし、かつ、届出に必要な病原体診断のいずれかを満たすもの。

 

○届出に必要な臨床症状

ア 麻しんに特徴的な発疹

イ 発熱

ウ 咳嗽、鼻汁、結膜充血などのカタル症状

 

○届出に必要な病原体診断

検査方法

検査材料

分離・同定による病原体の検出 咽頭拭い液、血液、髄液、尿
検体から直接のPCR法による病原体の遺伝子の検出 咽頭拭い液、血液、髄液、尿
抗体の検出(IgM抗体の検出、ペア血清での抗体陽転又は抗体価の有意の上昇) 血清

○予防接種制度

麻疹の予防接種は1978年(対象:幼児)、風疹の予防接種は1977年(対象:中学生女子)に定期接種化され、その後、1994年の風疹の定期接種対象者の変更(幼児)、2006年の麻疹風疹混合(MR)ワクチンの導入、2回接種の開始(第1期、第2期)、2008~2012年度の中高生への接種(第3期、第4期)等が実施されてきた。

そのため、28~45歳は1回接種のみで、5%未満の方は免疫がつかないケースがある。また、定期接種がない45歳以上は感染しやすい(未感染者のみ)。

 

 

 

 

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