県民の皆さまへ

愛知県医師会について

会長挨拶

愛知県医師会の柵木充明です。

 このたび、6月8日の第197回(定例)代議員会で会長に選定され、7期目の運営を担うこととなりました。

 愛知県医師会は1947年11月の設立から、医道の高揚、医学及び医術の発達並びに公衆衛生の向上を図り、社会福祉を増進することを目的とする公益社団法人で、医師の生涯教育に関する事項、地域医療の推進発展に関する事項、地域保健の向上に関する事項及び医療安全対策の推進に関する事項など、さまざまな事業を行っております。会員数10,881名(2024年6月1日現在)で、日本医師会及び県内の43の郡市区医師会、4つの大学医師会との連携を図りながら、県民の皆様の安心・安全につながる取り組みを行っております。

 名古屋栄の中心にある愛知県医師会館は、1981年に竣工して以来43年が経過し、建物の老朽化が進んでおりました。かねてから、今後の会館のあり方について検討を重ねて参りましたところ、このたび、現有地において建替えることといたしました。昨年2023年11月からは、港区にある旧名古屋市医師会看護専門学校を仮事務所として拠点を構え、新会館が竣工されるまでの約3年間、ここで愛知県医師会の会務を遂行してまいります。何かとご不便をおかけいたしますが、何卒ご容赦賜りますようお願い申し上げます。

 さて、最近の統計では毎年約1.1万人の女性が子宮頸がんに罹患し、うち約2,900人が死亡しています。子宮頸がんは、その大部分がヒトパピローマウイルス(HPV)ウイルスの感染によって発生するため、ワクチンを受けていれば防ぐことができるがんとして知られています。政府は、積極的勧奨をしなかった期間に接種しなかった人を対象にキャッチアップ接種として、令和4年4月から令和7年3月まで無料でワクチン接種可能としました。HPVワクチンは一定期間を設けて3回接種が必要なため、すべて終えるのに半年かかります。つまり、実質的なキャッチアップ接種期間は今年の9月までということになり、残された期間はあとわずかしかありません。そこで愛知県医師会では、県下各医師会、各医会等の医療団体と愛知県行政、マスコミの3者が一体となってキャッチアップ接種ができる期間内に各種広告を製作し地下鉄・名鉄・JRに広告を打ち出すことや中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔)のLEDビジョン広告にメッセージを放映する等、様々なイベントを行い、愛知県内のHPVワクチン接種率向上の啓発活動を展開しているところです。

 昨今の医療を取り巻く環境においては、超高齢社会を迎える2025年問題、少子化等の影響による生産年齢人口の減少など喫緊の課題に直面しております。こうした中、かかりつけ医機能の制度整備、地域包括ケアシステムの構築、地域医療構想の推進、病院の機能分化の推進、DX(Digital Transformation)の推進など、あらゆる角度から議論が進んでいるところです。県民の皆様にとって、質の高い医療を効率的に提供できる体制を構築するためにも、時代の変化に応じた適切な対応が必要であると考えています。

 愛知県医師会はこれからも「県民の皆様の健康と生命を守る」ことを最優先に、誰からも信頼される医師会となるよう、役職員一同、邁進してまいります。

 皆さまのご理解とご協力のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

2024年6月

 

                                   公益社団法人愛知県医師会 

                                       会長 柵木 充明

 

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